〈アムウェイ 15年12月期〉世界売上は12%減に/中国市場、為替相場の影響で

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

アムウェイ(本社米国ミシガン州、スティーブ・ヴァンアンデル会長)はこのほど、2015年12月期業績を発表、中国市場が軟調だったことや為替相場の影響から、売上高は前期比12%減の95億ドル(1ドル=120円換算で1兆1400億円)だった。
 ブラジル、メキシコなどの新興市場のほか、米国、韓国、日本、台湾、マレーシアの在来市場で大きく売り上げを伸ばした。15年におけるアムウェイ上位10の市場は、中国、韓国、米国、日本、タイ、ロシア、台湾、マレーシア、インド、ウクライナだという。
 ヴァンアンデル会長は「当社は上位10の市場のうち7つの市場では増収となり、ラテンアメリカなどの新興市場では素晴らしい結果を残すことができた。いくつかの市場では記録的な売り上げを達成し、ある時期において最高の業績を残した市場もある」としながらも、「中国ではさらに競争が激化したほか、為替相場も不利な方向に動いたため世界全体の売り上げが減少した」と説明している。
 製品カテゴリー別の状況については、ビタミン、栄養補給食品、体重管理製品などの栄養関連製品が全体の46%を占めるトップカテゴリー。次いで美容・パーソナルケア製品が売り上げの25%を占めた。浄水器の「イースプリング」、空気清浄機「アトモスフィア」を含む耐久財は全体の売り上げの16%。ホームケア製品は7%で、それ以外の製品は6%だった。
 15年は製造、研究開発に注力し投資を継続したほか、ディストリビューターに対するデジタルプラットフォームの構築や教育を実施。15年だけで5カ所に製造拠点、主要研究開発拠点をオープンし、総額3億3500万ドル(約400億円)を投資した。
 ディストリビューターに対しては、ビジネスの管理や製品紹介、スキル・ナレッジ習得を支援するための新たなデジタルツールを導入した。またオンライン講習を300万回以上開催したという。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ