講習販売を業務停止に/行政指導も改善がみられず処分

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医薬品ではないにもかかわらず、商品を飲めば「血圧が高い人は下がり、低い人は上がる」などと言って販売していたとして千葉県は10月5日、健康食品を講習販売するプラウド(本社埼玉県、鈴木雄嗣社長)に対し、9カ月間の一部業務停止を命じた。鈴木社長は、08年に東京都から業務停止命令を受けたダイユーの代表を務めていた。
 県によると、プラウドはチラシで消費者を臨時店舗に集客。商品販売の際に、「ここで直接販売する商品もあります」などといって、販売商品の種類を明らかにしないで商品を売っていた。
 店舗で集客した際には、「サプリメントの○○」「健康機器の○○」と商品の種類を明示する必要があるが、チラシや口頭でもそのような行為は見られなかったという。
 契約書面にも不備があった。
 15年9月までの3年間に県に寄せられた相談件数は30件。契約者の平均年齢は56・3歳で、最高齢は85歳だった。平均購入金額は81万3100円で、最高契約金額は128万円だった。
 千葉県は14年6月、相談件数が増えてきたことを踏まえ、同社への行政指導を実施。鈴木社長が経営していた会社が過去に東京都から行政処分を受けており、指導後も是正がみられなかったことから、今回の処分に至った。
 ダイユーに在籍していた社員をめぐっては、元社員が代表を務める「ダイセイ」(本社宮城県)が07年3月に岩手県から指示処分、09年2月には福島県が大影(本社宮城県)に対し12カ月間の業務停止を命じている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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