【EC向けサービス導入事例】第30回〈「Qoo10」〉/導入サイト「コスメランド」/売上規模とスマホ向け施策を評価

「コスメランドQoo10店」のトップ画面

 化粧品通販サイト「コスメランド」を運営するイノベート(本社島根県、堀田守社長)は14年10月、ジオシスが展開するECモール「Qoo10」に出店した。楽天の化粧分野でトップクラスの売り上げを誇る同社が「Qoo10」出店を決めた理由の一つは、同モールの化粧品分野の売り上げ規模が大きかったことにある。スマートフォン(スマホ)向けの販売施策が充実していたことも出店理由の一つになったという。
 同社は03年に楽天に出店し、化粧品のネット販売を開始した。化粧品を並行輸入で仕入れることにより、低価格で販売できる商品のラインアップを拡充していった。現在では1万品目以上を取りそろえており、化粧品分野のECサイトとしてはトップクラスの品ぞろえを誇っている。
 商品点数の拡大とともにサイト内の検索性を高めた。商品情報やレビュー情報の拡充にも努め、化粧品分野のトップサイトに躍り出たのだ。
 楽天内で築いた販売ノウハウを生かし、07年には自社サイトを開設し、08年にはヤフーにも出店した。ただ、当時はまだ商品情報の一元管理などができていなかったため、これ以上のチャネル拡大には着手できなかった。
 10年にスクロールの傘下に入り、システム面や物流面が強化できたという。商品情報の一元管理システムを導入し、物流拠点はスクロールの物流施設がある静岡に移した。販売体制が整備されたことにより、楽天、自社、ヤフーに続き、DeNAやアマゾンにも出店した。さらに、14年10月にQoo10に出店を果たした。
 「Qoo10に出店している店舗のレビュー数などを見てもユーザーがアクティブに動いていることがわかった」(EC営業部サイト運営ユニット ユニット長 杉原眞仁氏)と話す。
 同社が実際に出店した後も、「他のモール以上にレビューを多く集めることができた」(同)と言う。出店から1カ月も経たないうち、ある商品には60件以上のレビューが集まったという。
 「スマホの販売ノウハウを持っている点も魅力だった。実際、Qoo10ユーザーの多くがスマホを利用しており、スマホ向けの販促展開もユニークだった」(同)と話す。
 豊富な決済メニューにも魅力を感じたという。Qoo10では、クレジットカード決済や銀行振込みといった定番の決済方法だけでなく、コンビニ決済やペイパル、フレッツまとめて支払い、ネットバンキング、suica決済、Edy決済などを利用できる。「自社では気軽に試せない決済方法がすでに実装されている。さまざまな決済方法にどれくらいユーザーのニーズがあるのかを見てみたい」(同)と話す。
 今後は他のモール店と同様の商品点数にまでQoo10店の品ぞろえを拡充し、さらなる売り上げ拡大を目指していく。


〈システム概要〉
 「Qoo10」を運営するジオシスは、韓国最大のECモール「Gmarket」(06年に米ニューヨーク株式市場NASDAQに上場、その後、世界最大規模のECマーケットプレイスを展開するeBayに売却)の創業者・具永培(ク・ヨンベ)氏が、eBayとの共同出資で立ち上げた。日本(ジオシス合同会社、本社東京都、金孝種代表)以外にもシンガポールやマレーシア、中国などのアジアエリアに展開している。出店料は無料。販売時に、売り上げに応じた手数料だけを徴収する。広告費をもらわずに、Qoo10が出店者の商品の販促を積極的に行う点にも特徴がある。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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