【ネットが拓くリテンションの時代】連載4 「顧客失望指標」

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■20社中10社が通販

 公益財団法人日本生産性本部サービス産業生産性協議会の発表した、「2016年度JCSI(日本版顧客満足度指数)調査結果を見る機会があった。その中で面白い分析として「失望指標」という言葉を見つけた。
 「失望指標」とは、「当該企業・ブランドを利用した際に幻滅・がっかりするような経験をどの程度したか」によって算出された指標のことと説明してあった。
 今まで「顧客満足度指標」にばかり目がいっていて、その反対の概念に気付かなかった。
 しかし、「顧客を失望させているとしたら、顧客が離れてしまうことは確実である」と考えると、リテンション・マーケティングを実施していく視点からすれば、最も重要な概念ではないかと気付いた。
 「顧客満足度向上」とか「顧客のロイヤルティーを高める」という目標より、「失望指標」の方がより顧客維持のためには重要な目標ではないかと意識し始めた。
 その調査の中で「失望指標」が低い(失望経験が少ない)トップ20社のうち、通信販売企業が半数の10社ランクインするという結果であった。ランクインした企業は、健食サプリ系・通販コスメ系、家電販売系と幅広い業種と幅広い企業であった。

(続きは、「日本ネット経済新聞」6月1日号で)


《著者プロフィール》
伊藤 博永(いとう・ひろなが)
 1993年3月、旭通信社(現ADK)入社。2001年4月、価値総研取締役、09年4月、ADKダイアログ代表取締役社長、12年1月、アディック取締役(現任)、15年9月、日本リテンション・マーケティング協会理事(現任)。
 筆者に関する問い合わせは、一般社団法人日本リテンション・マーケティング協会事務局((電)03―6721―5927)担当・鈴木まで。01http://j-rma.jp/

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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