ベガコーポレーション/手島武雄 専務取締役/数年以内にマザーズ上場へ

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む
手島武雄氏

手島武雄氏

「家具通販のロウヤ」などを運営するベガコーポレーション(本社福岡県、浮城智和社長)の15年3月期の売上高は前期比20・8%増の58億円だった。家具だけでなく、雑貨や家電など生活に関わる商品も販売して事業を拡大している。15年4月には福岡市が進める起業家支援事業にも協賛するなど、成長企業としての存在感が高まっている。手島武雄専務取締役に、成長の要因や今後の展開について聞いた。

前期比約20%で成長
ー15年度4―6月期(第一四半期)の状況は。
 14年度の上期は消費増税の影響が大きく、売り上げの成長は鈍化しましたが、今期は好調です。第1四半期は前年同期比約20%増で推移しています。

ー今期の主な商品戦略は。
 これまではインテリア、家具に特化してきましたが、それに付随した雑貨や家電などを強化しています。例えば、冬に家で着る毛布、冷却式のマットレスなどが、順調に売れています。今期は、ランドセルの販売もスタートしました。
 また、デザイン性と価格を訴求したオリジナル家電を、「ボルツ」というブランドで展開しています。コードレスクリーナーなどは毎月1000台近く販売しているヒット商品に成長しています。今後は高価格帯の商品の投入も検討しています。
 これら家具以外の売り上げ構成比はまだ10%未満ですが、3年ほどで約20%になると予測しています。
 家具では、14年から取り扱っているデンマーク産ソファー「ビーボップ」が累計1000台近くの販売数となっています。デザインの流行などに売れ行きは左右されず、「この商品がこの値段」と納得してもらえる商品が売れ筋となっています。

ー実店舗を開設する通販事業者が増えていますが、計画はありますか。
 現在は、全く考えていません。小売業ではなくIT事業者を目指しているからです。ネットでリアルの情報を反映するIT技術などに関心があります。小売業者がオムニチャネルを実践するサービスを提供していきたいと考えています。今はまだ実績がありませんが、ネット通販で家具を販売する以外にもさまざまな事業を展開していく計画です。

ー株式上場を計画していると聞きましたが。
 すでに監査法人が入っています。東証マザーズの上場へ向けて準備を進めています。時期は断言できませんが、数年以内に上場できるでしょう。
 上場後は、人員の増強、ブランドの構築を進めていきますが、外国人向けの新規事業も現在行っているため、そういったインフラへの投資も強化する予定です。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ