〈まもなく「ポンパレモール」開設 丸2年〉リクルートライフスタイル ポンパレモールプロデューサー 宮下俊氏/手厚いフォローで有力店舗の出店加速

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む
宮下 俊氏

宮下 俊氏

 リクルートライフスタイル(本社東京都、北村吉弘社長)が運営するECモール「ポンパレモール」は15年3月、開設から丸2年を迎える。現在の店舗数は1900店を超え、商品点数は2000万品目にまで拡大した。流通総額も毎月、前月比10~20%増のペースで順調に拡大しているという。出店コストの低さや、店舗への手厚いフォロー体制が好評で、有力店舗の出店が加速している。先行している大手モールとは異なる戦略で店舗からの信頼を集めている同社の取り組みについて、「ポンパレモール」を統括する宮下俊氏に聞いた。

商品数は2000万超

 ─店舗数や商品数、流通総額は伸びていますか。
 現在オープンしている店舗数は1900店を超えています。これまで新規開店数を月間100店舗に限定していましたが、現在は200店舗にまで拡大しています。流通総額が前月比10~20%増のペースで順調に拡大していることもあり、受け入れる店舗数を増やしたのです。商品数も拡大しており、15年3月までの目標にしていた2000万品目の品ぞろえを14年12月に前倒しで達成できました。
 EC業界内のプレゼンス(存在)が高まってきており、多店舗展開しているEC事業者からは、大手モールへの出店に次ぐ選択肢として、「ポンパレモール」を選んでいただけるようになりました。14年7月にはカクヤスさま、11月には爽快ドラッグさまに出店していただくなど、有力店舗の出店も進んでいます。
 ─「ポンパレモール」ならではの強みはなんですか。
 店舗へのフォロー体制は業界内でも随一だと自負しています。売り上げ規模の大きい店舗を担当しているスタッフは、1人あたり数店舗しか見ておらず、店舗と密にコミュニケーションを図っています。スタッフ1人あたりの担当店舗数は他のモールよりも少ないと思います。毎月何度も訪問、または電話し、販促施策などを相談させて頂いています。
 ─スタッフはモール内の広告などを提案しているのですか。
 当社では広告費をいただかずに店舗のプロモーションを支援しています。モール内の広告メニューは設けておらず、訴求力の高い商品については、当社が無料で販促企画を行ったり、メルマガに掲載したりして、販売をサポートしています。店舗とのコミュニケーションを深めることによって、より魅力的な商品をお出しいただくことができるようになりますし、当社が無料でプロモーションすれば、ユーザーにも喜んでいただけると考えているのです。
 ─広告費をとらずにモールの収益性を高められるのですか。
 もともと、リクルート会員がためたポイントを使える場として、総合ECモールを立ち上げました。当社ばかりが儲けるという考えではなく、ユーザーや店舗に喜んでいただけるサービスを目指しています。
 また、モール開設前にさまざまなEC事業者にヒアリングしたところ、利益率に課題を抱えている事業者が多いことが分かりました。そこで当社のモールでは出店料を大手モールよりも割安に設定しています。月額固定費(スタンダードプラン)は2万9800円に、売り上げのロイヤリティーは2・5%に、それぞれ抑えました。カード決済手数料も比較的安くなっています。「同じ売り上げをあげた際に残る利益が一番多い」と多くの出店者さまに言っていただいています。

(続きは本紙2月5日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ