スマホケースなどを販売するHamee(ハミィ)は、EC事業が右肩上がりに成長し、17年4月期における全体売上高は前期比30.8%増の85億200万円まで拡大している。約10年前に改めてオリジナル商品の開発に注力したことが現在の成長につながっている。9年前に提供を開始した一元管理システム「ネクストエンジン」も業界トップラスの実績を築いている。樋口敦士社長と鈴木淳也取締役にEC事業成長の軌跡や未来戦略、「ネクストエンジン」の進化について聞いた。
ーーー携帯アクセサリーのECで成長できた要因は。
樋口 20年前の創業時は、総合スーパーのネット版を目指して挑戦しましたが、うまくいきませんでした。自分でも作れるオリジナル商品として天然石のアクセサリーを売り始めると、携帯ストラップがよく売れました。携帯ストラップを中国で製造し、品ぞろえを増やしたりもしましたが、リスクも高かったため、途中で仕入れ中心のロングテール型に切り替えました。さらに品ぞろえが増えたことで、今度は量販店や地方の小売店から仕入れの相談が来るようになったのです。その後、10年くらい前に改めて自社オリジナル商品の開発に力を入れ始めました。
ーーー現在ではスマホケースブランド「iFace(アイフェイス)」などオリジナル商品が業績をけん引している。
樋口 今では8割くらいがオリジナル商品です。「iFace」は有名モデルなどが使ってくれていて、インスタグラムで紹介してくれたりしたことで人気に火が付きました。韓国のメーカーから国内の独占販売権を取得していましたが、16年3月に商標権を得たことで並行輸入品や偽造品などに対処できるようになりました。ECでは当社に注文が集中するようになり、量販店での取り扱いも増えています。今後は他のオリジナル商品も育てていきます。
ーーー約10年前に「ネクストエンジン」を開発し、今では業界トップクラスの導入実績になった。
(続きは、「日本ネット経済新聞」7月13日号で)
【創刊10周年インタビュー】Hamee 樋口敦士 代表取締役社長 × 鈴木淳也 取締役CTO/CCO/10年前の独自商品シフトが成長の礎に
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