【うきうきワインの玉手箱(エム・ワン・コーポレーション) 広瀬晋作社長】30年以上にわたりワイン発展に貢献/スマホ強化で今期売上50億円目指す。

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 世界中のワインを販売する、ワインギャラリーひろせ(本社和歌山県)は、ECサイト「うきうきワインの玉手箱」を運営している。自社サイトのほか、楽天市場やヤフーショッピングに出店し、出店するモールではそれぞれ年間アワードを連続受賞している。グループ会社で、ECサイトを運営するエム・ワン・コーポレーション(本社和歌山県)の広瀬晋作社長にモールで成功する秘訣などについて聞いた。

<輸入品で差別化>
 ---ECサイト開始からこれまでの動きを教えてください。
 当社は、和歌山県内の飲食店などを中心に、酒類の卸売りをしてきました。14年前に「これからはインターネットだ」と考えて、ECサイトを立ち上げました。当初はうまくいかず、販売が難しいと感じる時もありました。
 3年目に、他社のECサイトでは手に入れることができない海外の輸入品を取り扱うことで差別化しようと考えました。その後、4年目に楽天市場で月商1億円を突破し、6年目で月商2億円を突破しました。
 ECに関わるスタッフは5人です。「楽天スーパーセール」などの際は、フル稼働で受注に対応しています。
 ---販売する商品にこだわっていますが、どのような努力をしているのですか。
 私も含め、スタッフが毎年、フランスやスペインといった欧州を中心に現地へ出向いて商品を買い付けています。例えば年間で20ケースしか作っていないといったレアな商品も仕入れています。日本と同様で、地元の農家さんしか手に入れられない小規模で生産しているワインなどもあります。地域ごとの特色や生産者の思いを聞いて仕入れています。
 ---生産者とユーザーとの交流会もあると聞きますが、どのようなものですか。
 当社が運営するレストランで、海外の生産者と商品を愛用しているユーザーを招き、パーティーを開催しています。1回あたり20~30人が参加して、多いときは毎週1回のペースで開催しています。和歌山県在住のユーザーに限定しています。口コミで広がっており、県外での開催についての問い合わせをいただくことも多いです。
 ---取り扱う商品数はどのくらいありますか。
 楽天市場では販売登録ベースで2万種類あり、常時販売しているのは1万種類です。ユーザーは40~50代が多いのですが、最近では「女子会」のニーズが増えてきており、20~30代の女性も目立ってきています。高級シャンパンの販売も増えています。
 1回の平均購入単価は1万2000円前後です。当社は単品商品の価格が高いため、他社で販売していない商品の人気が単価を引き上げているのだと思います。
 ---新規顧客獲得はどのように行っていますか。
 初めて購入いただく方向けのセット商品を用意しています。手頃な4000円前後の価格設定にして、次回購入の際は少しグレードの高い商品を購入してもらえるような流れを意識しています。
 リピート購入を促すために10万人の会員に向けてメルマガを定期的に配信しています。5~6割は関東圏のお客さまです。関東の天気などに合わせて、メルマガの内容を配信直前に修正するなど意思決定のスピードも強みです。

(続きは、「日本ネット経済新聞」1月19日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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