【サンワカンパニー 山根太郎 代表取締役社長】住設ECで売上高82億円

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 サンワカンパニーは成長目覚ましい住宅設備(住設)EC市場をけん引している。16年9月期の売上高は前期比14.0%増の82億200万円に拡大。オリジナルのキッチンや浴槽、ドア、フローリングなどをECサイトで直販する事業で、一般的な住設価格の半額ほどで販売している。SPA(製造小売業)モデルで躍進する同社の山根太郎社長に成長戦略を聞いた。

▪︎一般的な住設の半額
 ---事業内容について教えてください。
 キッチンやユニットバスなど、デザイン性の高いオリジナルの住設をECサイトで直販しています。
 既存の流通を通さないで販売しているため中間マージンが抑えられるので、価格は一般的な商品の半額ほどです。
 一部仕入れ商品も取り扱っていますが、これらは海外メーカーの商品が中心です。そうした商品は国内での独占販売権を必ず取得し、当社でしか買えないようにしています。
 現在取り扱っている商品数は約6000品目で、そのうち約5000品目がオリジナル商品です。売り上げの80%近くはオリジナルブランドが占めています。
 ---近年業績を伸ばしている理由は。
 13年に東証マザーズに上場したことが大きいと考えています。「無印良品」とコラボレーションしたキッチンを販売したこともあり、知名度が高まったと実感しています。
 今後の成長においてネックになるのは設置工事です。安くて良質な住設を販売しても、消費者との間に入る工務店などが工事費を上乗せするケースがあるからです。
 現在は東京、大阪、名古屋、福岡にあるショールームから半径100キロメートル圏内の注文には当社が工事を手配していますが、将来的には全国の工事を手配できるようにします。
 ---子会社サンワカンパニーPLUSの役割は。
 施工会社との提携を推進する施工管理事業を展開しています。自社で工事を行うとリスクが伴うので、子会社が施工会社のネットワークを形成し、工事を依頼する仕組みです。
 当社は自社で工場や物流を抱える「自前主義」とは異なり、本社は身軽にするという経営方針を執っています。工事についても同様の考えで、職人の教育や管理などの負担を軽減するため、提携先の拡充で現在の体制を維持していくつもりです。


(続きは、「日本ネット経済新聞」12月1日・8日合併号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ