【キューアンドエー 牛島祐之代表取締役社長】人的センターからの脱却目指す/電話以外の付加価値へ

牛島祐之 代表取締役社長

 コールセンター会社のキューアンドエー(本社東京都、牛島祐之社長)は、人的なセンター運営からの脱却を目指している。昨年から、人工知能(AI)やチャットなど、電話応対以外の付加価値サービスの提供を強めている。16年3月期連結売り上げは、前期比2.9%増の176億円だった。既存技術の高度化と、新たなサービスの創出により、成長を加速させたい考えだ。これまでの取り組みや、今後の事業戦略について牛島祐之代表取締役社長に聞いた。



■新サービスの創出が強み

 ーーー昨年4月に社長に就任してからの取り組みを教えてください。

 基本的には前体制を踏襲しています。ただ、世の中の動きやコールセンターを取り巻く市場環境の変化に合わせる形で進化を続けています。
 具体的には、昨年からAI、音声分析、チャット、SNSなど、電話応対以外での付加価値のあるサービスの創出に取り組んでいます。サービスを高度化することにより、従来の「人に依存するコールセンター」というイメージからの脱却を目指しています。

 ーーーキューアンドエーの強みは。

 新しいサービスを創出できる点です。新たなアイデアを生み出せることが当社の強みだと思っています。サービスの高度化と同時に、サービスを増やすことも進めています。その一環として、昨年4月には子会社ディー・キュービックから独立する形で、多言語対応専門の株式会社ランゲージワンを設立しました。
 ランゲージワンの主なサービスは、電話通訳(3者間通話)と、テキスト翻訳サービスです。中国語、英語、ポルトガル語など7言語に年中無休で対応しています。それ以外の言語も、顧客のニーズに合わせて取り入れていきます。これからはさまざまな業種で多言語という要素がますます重要になると考えています。労働者や観光客など、訪日外国人の増加を受けて、ランゲージワンの業績は順調に伸長しています。現在、多言語対応のセンターは都内に1拠点で、席数は約40席。オペレーター数は約50人体制となっています。

 ーーー通販分野の受託状況は。

 通販企業の受託だと、健康食品のインバウンド業務の割合が大きいです。化粧品も多いです。EC以外にも、テレビ通販や雑誌通販など幅広く対応しており、通販の受注規模は年々拡大しています。LTV(ライフ・タイム・バリュー)の向上をテーマに取り組んでいます。

 ーーーキューアンドエーの前期売り上げと業務の増減傾向は。

 16年3月期の連結売り上げは、前期比2.9%増の176億円でした。昨年は通信キャリア向けのテクニカルサポート業務が特に伸長しました。今期も増収を見込んでいます。
 昨年、東京・新宿に新しいセンターを開設しました。センターの拡張を進めており、その部分は間違いなく売り上げに反映されると思っています。AIの実証もここで行っています。

 ーーー現在の拠点規模は。

 キューアンドエーグループ全体でセンター数は8拠点、合計ブース数は2290席、オペレーターは約2200人です。ブース数は前年から310席増え、オペレーターは約200人増加しています。

(続きは、「日本ネット経済新聞」11月10日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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