【Eコマース業界地図「決済編」】導入事例「GMO後払い」/メガネスーパー/「リアルタイム与信」昨日が決め手

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 メガネスーパーは、アプリやLINEなどを積極的に活用し、スマホのユーザビリティー向上に注力している。EC売り上げの7割強はスマホが占めており、「隙間時間でいかに購入してもらえるかを追求している」(川添隆デジタル・コマースグループジェネラルマネジャー=写真)と話す。
 売れ筋のコンタクトレンズの注文をより簡単にすることを狙い、今年2月に購入履歴のある商品を再度購入する場合なら、3ステップで購入完了できるように改めた。リピート購入をしやすくすることで売り上げ確保を狙う。
 7月26日には、フィードフォース(本社東京都、塚田耕司社長)が提供するソーシャルログイン/ID連携ASPサービス「ソーシャルPLUS」のLINEログインオプション機能を導入。LINEのアカウント情報を用いて手間なく簡単に会員登録やログインをできるようにしたことで、LINEからの購入促進に力を注ぐ。

*後払い決済で離脱防止に成果

 「決済手段を増やすと売り上げに直結しやすい」。決済手段に選択肢を持たせる重要性について川添氏はこう話す。
 メガネスーパーは14年4月に、GMOペイメントサービス(本社東京都、向井克成社長、(電)03―3464―2392)が提供する後払い決済サービス「GMO後払い」を導入した。「リアルタイム与信」があること、手数料の低さ、同社のグループ会社であるGMOペイメントゲートウェイとクレジット決済で取引実績があったことから、追加機能として「GMO後払い」の導入を決めた。
 現在は「代引き決済」「アマゾンペイ」「クレジットカード決済」「後払い決済」の4種類の決済手段を用意。売り上げの内訳は、クレジットカード決済が56%、後払い決済が23%、代引きが15%、アマゾンペイが6%ーーーの順だ。
 「GMO後払い」は、決済時に購入者を待たせることなく、即時に与信の審査を行うことができる「リアルタイム与信」も備えている。他社の後払い決済では、与信に5分などの時間を要するが、「リアルタイム与信」でユーザーの離脱防止につなげている。
 実店舗でのリピート購入を促すために、アプリも活用している。例えば、店舗でコンタクトレンズを購入し、アプリをダウンロードすれば、次回以降はスムーズに購入できる。ただ通常、店舗で購入したユーザーがアプリから購入する場合は、住所情報やクレジットカード情報を改めて入力する必要があるため、離脱につながりやくなる。店舗の顧客情報との連携、後払い決済を採用することで、改めて情報を入力することなく、スムーズな購入につながっているという。アプリでは50%が後払い決済、35%がクレジットカード決済で、後払いのニーズが最も高いという。


《サービス概要》
 決済・金融関連サービスのGMOペイメントゲートウェイ(GMO―PG、本社東京都、相浦一成社長、(電)03―3464―2323)はグループで、EC向け決済代行、後払い決済サービス、店舗販売など対面型の決済といった幅広い決済・金融サービスを展開している。グループ会社のGMOペイメントサービス(本社東京都、向井克成社長)は、後払い決済サービスを展開する。大手ファッションECモールへの導入など、アパレルEC業界への導入も増えている。
 GMO―PGは、決済データなどに基づき独自の与信判断を行い、EC企業の加盟店の売り上げ伸長に必要な短期資金を融資するサービス「トランザクションレンディング」などの金融関連事業も行う。早期入金サービスや東南アジア進出の支援なども提供し、導入社の売り上げ拡大をサポートしている。東南アジアを中心とした成長市場で現地法人を設立したり、現地の決済サービス会社への出資を積極化し、導入社が海外進出する際に決済で困らないように体制を整えている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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