自治体によるEC事業者支援が活発な動きを見せている。本紙調査によると、福井県や岐阜県など20の都府県が県内事業者の販路拡大や通販参入などを目的にした支援を幅広く展開していることが分かった。越境EC支援や離島のEC企業をサポートする動きも目立つ。その一方で、支援を実施していない自治体も多くあり、自治体によりEC支援への取り組みに温度差が見られた。予算が足りず、事業が廃止に追い込まれた例もあった。
本紙はこのほど、47都道府県にアンケート調査を実施、各都道府県のEC支援の実施状況を一覧表にまとめた=27面。調査の結果、20都府県が自治体自ら、または外部団体に委託する形で地元のEC事業者を支援していることが分かった。
地域別にみると、北陸・東海エリア、九州・沖縄エリアにEC事業支援に力を注ぐ自治体が目立った。
福井県はセミナーや研修を年間で12回以上開催しているほか、相談受付から県産品販売サイトの用意まで幅広い支援を展開している。
岐阜県が運営を外部委託している任意団体「ぎふネットショップマスターズ倶楽部」は10年から、EC事業者の交流組織として少人数制の勉強会から大規模な講演会までセミナーを実施している。和歌山県、福岡県、沖縄県でも支援事業が盛んに行われていた。
一方で、北海道・東北エリアでは福島県を除き、支援を実施している自治体はなかった。
越境EC支援を行う自治体もある。静岡県は今年5月から、茶などの県産品の販路拡大を目指し、中国のECサイト「ギンレンオンラインモール」に県産品販売ページ「静岡館」を開設した。
■掲載内容
・和歌山県
・アマゾンジャパン
(続きは、「日本ネット経済新聞」6月15日号で)
【行政によるEC支援】全国20都府県が支援(本紙調査)
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