ネットコンシェルジェ/ショッピングSNSを一新/2億円調達し、「#Cart」を本格展開

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有名人がネットショップの商品をお勧めする

有名人がネットショップの商品をお勧めする

EC支援を行うネットコンシェルジェ(本社東京都、尼口友厚社長、(電)03―6459―1635)は4月27日、約2億円の資金調達を実施し、ショッピングSNS事業の本格展開を開始したことを発表した。既存のショッピングSNSを一新し、名称を「#Cart(カート)」に変更。規模の大小にかかわらず、ネットショップがユーザーと接点を増やせるサービスとして、2年後までに利用店舗を5万店にまで増やしたいという。
 同社はアーキタイプベンチャーズとフューチャーインベストメントの2社を割当先とする第三者割当増資を実施し、総額2億337万5000円を調達した。調達資金は「#Cart」を普及させるための販促費や人件費に充てるという。
 同社は14年2月に提供を開始したショッピングSNS「People & Store(ピープル&ストア)」を、「#Cart」に名称変更し、機能を拡充させた。
 ネットショップが配信した商品情報を、ユーザーがウェブ雑誌を見ているような感覚で閲覧できるというのが「ピープル&ストア」の特徴だった。すでに大手アパレルブランドや百貨店、地方のネットショップなど2000店以上が参加しており、ユーザー数も13万人を超えていた。
 「#Cart」ではさらに、ユーザーの嗜好性を踏まえた商品検索機能を追加した。ユーザーがより自分の関心に近い商品と出会えるようになったという。
 「楽天やアマゾンで商品を検索しても、価格やスペック以外で絞り込むことができず、なかなか欲しい商品が見つからない。『#Cart』では、ユーザーの属性や、どんな有名人をフォローしているかを基に、お勧めの商品を表示している。自分の感性に合った商品と出会える点が特徴だ」(尼口社長)と話す。
 人気タレントの紗栄子や、モデルの高垣麗子、ミュージシャンのイルマリや大沢伸一などの有名人も同サービスを利用している。同社は、影響力の大きいユーザーを「公式ユーザー」として認定しており、その数は100人を超える。ユーザーは自分の好きな有名人がお気に入り登録(クリップ)している商品を調べることもできる。
 「今後は、公式ユーザーとネットショップがつながれる仕組みも提供する。中小ネットショップの商品でも有名人にクリップされれば、一気に情報が拡散され、集客を拡大することもできるだろう」(同)と話す。
 同社は、調達資金を基にプロモーションを強化し、同サービスに参加するユーザーとネットショップの拡大を図る。ネットショップには現在、無料でサービスを提供している。今後は効果的に自社の商品をPRできる機能を追加し、収益事業化したいという。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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