【アマゾンの詐欺被害】出品者は売上影響を懸念

 4月下旬から、アマゾンのマーケットプレイスで注文した商品が届かないといった詐欺被害が話題になっている。注文者の個人情報の抜き取りが目的とみられている。また、知らぬ間に個人が販売事業者としてアカウントを作られたり、販売用のアカウントを乗っ取られて「商品が届かない」という問い合わせが何件も寄せられるという被害も出ている。
 詐欺を目的とした商品は価格が極端に安く、商品が届かなくても被害を届け出ずに放置しておく人がいることが考えられる。
 詐欺に遭った人は、アマゾンのカスタマーサービスに届け出れば最大30万円までの返金保証が受けられ、出品者への支払いも保留となる。しかし、金額の問題にはとどまらないのが今回の事態の特徴だ。アマゾンジャパンは「IT技術の進化とともに不正行為もより巧妙な手口になっている。安心して商品を出品、購入できるよう、個人情報の保護に常に取り組んでいる」とコメントした。
 被害を防ぐためには「アマゾンの直販で購入することが安全」という報道も出ているため、出品者は売り上げへの影響を懸念。消費者のネット通販全体への信用低下を危惧する声も聞かれる。
 アマゾンは約15分で出品アカウント登録ができる利便性がある一方、「楽天市場」「ヤフーショッピング」「Wowma!(ワウマ)」などは出店審査を設けている。特に楽天は14年に「品質向上委員会」を立ち上げ、警察庁、警視庁、ブランド権利者などさまざまな外部組織との連携などを進め、パトロールを強化している。売りやすさと悪質行為防止対策のバランスをどう取るか。モール各社の奔走が続きそうだ。

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