ほぼ日/ジャスダック、上場/約6億円調達、人材確保へ

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上場セレモニーで打鐘するほぼ日の糸井重里社長(中央)

上場セレモニーで打鐘するほぼ日の糸井重里社長(中央)

 手帳などのネット通販を行うほぼ日は3月16日、東京証券取引所のジャスダック市場に上場した。糸井重里社長の知名度から買い注文が集まり、初日は初値が付かなかった。約6億円に達する調達資金は、新サービスの立ち上げや人材確保などに充てる計画だ。
 ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」を98年に開設した。サイト内で自社オリジナルの文具や雑貨などを販売している。16年8月期の売上高は37億6700万円。売り上げの約7割を主力商品の「ほぼ日手帳」が占める。
 糸井社長は上場後の会見で、自分がいなくても存続できる会社にすることが上場の理由の一つだと話した。「(個人事業として)『ほぼ日刊イトイ新聞』を始めてから18年がたつが、会社が年相応に育ち、面白いサービスができた。(自分がいなくても)さらにもっと面白くなるようにしたい」(糸井社長)と期待感を示した。
 上場で調達した資金は主に人材確保に充てるという。「(優秀な人材が)入ってきたくなるような会社にする。新しい事業も興したいが、それをするのも人で、すべては人から始まる。特にITなどの先端技術を俯瞰できるような人材が欲しい」(同)と話す。
 上場後の目標は、ディズニーのような期待される場を作ることだという。「『ほぼ日』を始めたときからディズニーがライバルだと公言してきた。あそこに行けば何かがあると思ってもらいたい。歴史を振り返って、存在していて良かったと思われる会社にしたい」(同)と今後の抱負を語った。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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