イケア・ジャパン/主力家具のＥＣ開始へ/９月以降にサイト開設する方針

　イケア・ジャパン（本社千葉県、ヘレン・フォン・ライス社長）は８月２３日、９月以降にＥＣサイトを開設する方針を明らかにした。１７年度（１７年８月期）の事業戦略発表会で、ライス社長が明言した。郊外の店舗が多いため、来店が難しい顧客にＥＣサイトの利用を促す。
　イケア・ジャパンの１７年度決算期間となる１６年９月から１７年８月までの間に、ＥＣサイトの開設を計画している。ソファやチェアなど主力家具の販売を予定している。
　１４年に開催した事業戦略発表会では、２０年までにＥＣサイトを開設する準備があると説明していた。その後も「ＥＣサイトを開設する」計画について言及していたが、開始時期については明らかにしていなかった。
　計画を前倒ししたのは「ＥＣサイト開設の要望が多かったため」（コーポレートコミュニケーショーンマネージャー）だと言う。
　本社のあるスウェーデンや米国、英国などではすでに、ＥＣサイトを開設している。海外のＥＣサイトと共通のシステムを導入し、国内のＥＣサイト開設の準備を進めている。
　イケア・ジャパンは１４年１１月から、会員向けの通販サービス「メールショッピングサービス」を展開している。実店舗が独自に展開しているサービスで顧客からの注文はメールで受け付けている。
　注文に応じて店舗から商品を発送する同サービスは、福岡、仙台、千葉にある３店舗が提供している。対象エリアは店舗の近隣のみ。計画より利用者の獲得が順調だったため、ＥＣサイトを前倒しで開設することにしたようだ。
　新たに開設するＥＣサイトでは、全国への商品発送が可能となる見込みだ。