消費者庁/2回目の徳島試験移転を開始/飯泉徳島県知事「地方移転の最大の試金石」

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テレビ電話で会見に応じる坂東長官

テレビ電話で会見に応じる坂東長官

 消費者庁は7月4日から29日まで、徳島県庁にて2回目となる試験移転を実施する。期間中、坂東久美子長官を含む消費者庁職員ら、約40人が徳島で職務を行う。
 坂東長官は7月6日に徳島から東京の記者団に対して、テレビ電話経由で記者会見を実施。試験移転先での行政処分関連業務の遂行については、セキュリティー面への配慮から「行う予定はない」(坂東長官)とコメントした。坂東長官は3月の試験移転時の会見と同様、東京・徳島間で消費者庁職員同士が法執行に関するやりとりを通信で行うことについて難色を示した。
 試験移転先で行政処分関連業務を行わない予定であることについて、東京の消費者庁広報室が会見後に記者団に補足説明をした。広報室によると、「少なくともテレビ会議システムを使ったやりとりはセキュリティーが万全ではない」(広報室)と指摘。加えて、試験移転先である徳島県庁の執務室で法執行関連業務を行うことの難しさについても説明した。
 試験移転先の執務室は消費者庁の各課が同席したフロアとなっている。そのため「法執行においては、管轄する課以外に情報が漏れてしまう可能性があるため、試験移転先の中で業務を完結させることも難しい」(同)とした。
 試験移転の初日となる4日に定例会見を行った飯泉嘉門徳島県知事は「省庁の地方移転の賛否を判断する最大の試金石となるだろう」などと述べた。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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