〈モールID決済〉 会員獲得や受注率向上に効果/ASPカート大手が相次ぎ導入

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2015年12月における新規会員登録数と月間受注件数の増加率

2015年12月における新規会員登録数と月間受注件数の増加率

アマゾンや楽天のアカウントを使って決済を行う「ID決済」を導入するECサイトが急速に増えている。ID決済と連携するショッピングカートASPが増え、自社ECサイトにID決済を導入しやすくなったためだ。ID決済を導入したことでECサイトの会員登録の促進や、受注率の向上につながったという調査結果も出てきており、ID決済の効果に注目が集まっている。

新規会員登録、増加率51%に

 アマゾンのアカウントで決済する「Amazonログイン&ペイメント」を導入したネットショップの新規会員登録数の増加率は、未導入のショップと比べて41ポイントも高い─。
 ECサイト構築プラットフォーム「FutureShop2」を提供しているフューチャーショップ(本社大阪府、星野裕子社長)が1月下旬に公表した、ID決済の効果に関する調査結果に注目が集まっている。
 同社の「FutureShop2」は昨年9月、ASPショッピングカート業界で初めて「Amazonログイン&ペイメント」と連携した。12月時点で260店舗がID決済を利用しているという。
 「Amazonログイン&ペイメント」の効果を調べるため、14年12月の月間流通総額が100万円以上だった店舗のうち約600店舗を無作為に抽出し、15年12月の新規会員登録数の増加率を調べた。
 その結果、「Amazonログイン&ペイメント」を導入している約150社の平均成長率は前年同月比51%増だった一方、導入していない約450店舗の増加率は同10%増となり、明確な差が表れた。
 先の調査対象とした約600社の15年12月における受注件数の増加率は、導入済店舗が同24%増となった。未導入店舗は同11%増にとどまり、こちらも統計上有意な差が現れている。特に、スマートフォンからの受注件数の増加率は導入済店舗の方が25ポイントも高かった。
 「Amazonログイン&ペイメント」を導入している260社の、12月の全決済に対する「Amazonログイン&ペイメント」の利用率は30・18%だったという。

(続きは日本ネット経済新聞 2月11日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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