〈家具・寝具EC各社〉 本格商戦前、活発に動く/周辺商品で購入機会を増加

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10月に発売された「カップルグルーニー」

10月に発売された「カップルグルーニー」

家具や寝具の一大商戦が始まる年末を前に、EC各社が動きを活発化している。ソファーなど高額な大型の商品が購入されるボーナスシーズンの12月から、新生活に向けて収納や寝具などがまとめて購入される翌年3月までが、年間で一番の繁盛期とされている。本格的な繁盛期を前に、各社は周辺商品の展開を強めたり、過去のデータに照らし合わせて在庫確保を進めている。リピート率が高くないとされる家具通販で、購入機会を増やそうと取り組んでいる。

周辺商品が好調推移

 「家具のロウヤ」を運営するベガコーポレーション(本社福岡県、浮城智和社長)は10月、人気商品の着る毛布「グルーニー」のブランディングサイトを開設するとともに、シリーズの新商品を投入した。「グルーニー」は、マイクロファイバー製のオリジナル毛布。ガウンのような形で着たまま室内を移動することができ、「着る毛布」というキャッチコピーで販売されている。
 同社の売り上げは10月に冬物を投入することで上昇し、3月の新生活に向けて家具のセールや広告を積極的に展開することでピークを迎える。季節商品を加えることで、家具だけではカバーできない時期の売り上げの確保にもつながっているようだ。
 「グルーニー」は10年に発売し、累計販売数が28万枚を突破するロングヒットを記録している。楽天市場の総合ランキングなどで秋冬間に上位に登場するなど、同社を代表する商品に成長している。
 今年は2人で着られる大きいサイズ(写真)を投入した。「カップルで1枚の毛布を着るというユニークな商品で、ネットで注目を集めている」(同社)といい、新商品の話題が通常商品にも波及しているようだ。具体的な売り上げは非公表だが「『グルーニー』シリーズは、10月の実績は前年同月比30%増のペースで推移した。最終的には50%増まで伸びそうだ」(同)。
 エア・リゾーム(本社大阪府、宮武宜己社長)では、オリジナル商品のインテリアが順調に推移している。
 今年から発売した照明や、ハロゲンヒーターなどは1万円以下に価格を抑えた。20~30代の若年層に向けて販売し、さらにインテリアを拡充する予定だ。「独自開発した商品は仕入れ品より利益率が高いこともあり、商品数をさらに増やしていく」(ウェブ事業部)と話す。

(続きは日本ネット経済新聞 11月5日・12日の合併号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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